ラスト・チャイルド
一人暮らしを始め、自転車通勤になり、読書の時間が激減してしまった。通勤時間が短くなった分、以前よりも仕事をしている時間が長くなっているせいもあるが、電車に乗らなくなったことが最大の理由である。マンガやエッセイはともかく、長編小説となると、さぁ読むぞ、と気合を入れないと読めない。
夏休みに入り、思っていたよりも時間がとれたので、未読本の山から『ラスト・チャイルド』(ジョン・ハート著)を選択。海外ミステリを読むのは久しぶりである。
主人公は13歳の少年ジョニー。1年前に双子の妹が誘拐され、その後、父親も失踪し、母親は薬物と酒に溺れている。なんとも悲惨な状況であるが、ジョニーは家族の再生を信じ、親友とともに妹の行方を探す。
前半はなかなか話が進展せず、登場人物もあまり好きになれなくて、読むのが大変だったが、後半で真相が解明されていくにつれ、伏線が一気に繋がって、楽しくなってくる。ただ、話が全然良い方向に進まなくて、どんどん悲惨さが増していくので読んでいて心苦しい。ハッピーエンドを期待してはいけない。昼間に読み終えたが、その後気分が盛り上がらないので、こういう話は夜に読むべきであった。